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気管支喘息

Asthma

気管支喘息とは

気管支喘息とは気管支喘息は、咳、痰、のどの奥でゼーゼー、ヒューヒューと鳴る喘鳴、息苦しさなどの症状を引き起こす病気です。
従来では、喘息発作により気管支に変化が起こると思われていましたが、近年、発作のない場合でも気管支に炎症があることが明らかになってきました。喘息発作の症状は人によって異なりますが、特徴的な喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒューという胸の音)や呼吸困難が代表的な症状です。
日本での気管支喘息患者数は全国で150万人ともいわれております。適切な治療を継続的に受けることで、気管支喘息の症状を改善し、発作を抑えることができます。

気管支喘息の症状

  • 咳や痰がよく出る
  • 喉の奥が詰まるように感じる
  • 息苦しさや呼吸困難がある
  • 夜間から明け方にかけて症状や発作が起こる
  • 食事の好き嫌いが多い

気管支喘息の症状は、副交感神経の働きが活発になる夜間から早朝に多く発症します。
症状としては、咳、ゼーゼーという呼吸音、息切れなどがあり、気道を収縮させる筋肉の収縮によって引き起こされます。乾いた咳や、粘り気があって吐き出しにくい痰が特徴です。時には横になることも難しく、前かがみの姿勢でないと呼吸できないこともあります。病気が進行すると、呼吸困難により血液中の酸素が不足し、意識の低下やチアノーゼ(唇や指先が青紫色になる)が起こることもあります。
24時間以上続く重度の発作は、喘息重積状態と呼ばれる命にかかわる状態を引き起こすことがあります。

気管支喘息の原因

気道に慢性的な炎症がある場合、ダニやほこり、花粉などが体内に入ると気管支喘息の症状が現れます。気道は様々な刺激に反応して筋肉が収縮し、咳や息切れを引き起こします。
また、激しい運動や飲酒は肥満細胞から気管支喘息を誘発する物質が放出される原因となるため、注意が必要です。季節の変わり目、気圧の変化、急激な温度変化、喫煙、女性の場合は月経や妊娠によって気管支喘息の発作が起こる場合があります。
また、まれに解熱鎮痛剤が気管支喘息の発作を誘発することもあります。

気管支喘息の検査と診断

まず、症状について詳しくお聞きし、病歴や気管支喘息のご家族の有無などを確認します。発作のないときは検査をしても大きな異常は見つかりません。発作のあるときの方が診断はスムーズにできます。気管支喘息の診断は、症状が出ているときに気管支拡張剤を吸入して症状が改善すれば確定します。その他、血液検査や、聴診器で気管支の音を聞くことでも確定診断できます。

気管支喘息の治療

従来では、気管支喘息の詳しいメカニズムが解明されていなかったため、症状が起こった時にその症状を抑える対症療法が行われていました。しかし、現在は気道の慢性的な炎症が原因と考えられているため、炎症を抑える薬を内服する治療が中心となっています。

吸入ステロイド薬/長時間作用型吸入β2刺激薬配合剤

吸入ステロイドと長時間作用型β2刺激薬を、単独で使用するよりも効果が高いとされ、病気の重症度に応じて使用されます。また、配合剤の方が、ウイルス感染による喘息の悪化を抑える効果も高いことが分かっています。

長時間作用性抗コリン薬

吸入ステロイド薬と併用しなければならない薬です。吸入ステロイド薬/長時間作用性吸入β2刺激薬の併用による治療でも症状が持続する場合には、この薬を併用することで呼吸機能が改善し、増悪の予防効果も期待できます。

その他の薬剤

漢方薬、去痰薬、抗アレルギー薬、マクロライド抗菌薬などが有効な場合があります。
気管支喘息の治療の基本は、病気の程度に応じて種々の薬剤を組み合わせ、発作を予防することです。

日常生活における注意点

症状が治まっても治療を中断すると、発作が繰り返し起こります。もう大丈夫と自己判断で治療を中断するのではなく、症状がなくても気管支の炎症を抑える薬を飲み続けることが、発作の予防には重要です。薬を飲み続け、日常生活でも発作を起こさないように注意すれば、健康なときと同様の日常生活を送ることができます。

ウイルス感染を予防

ウイルス感染は気管支喘息の発作を起こしやすくします。咳が1週間以上続く場合は、風邪がきっかけとなって気管支喘息が起こっている可能性があります。冬場の乾燥した時期には、帰宅時に手洗いとうがいを欠かさず行い、風邪を予防しましょう。

タバコ

気管支喘息の方は、タバコや線香などの煙が気管支に入り込み、発作を起こしやすくなります。喫煙の習慣がある方は、禁煙が必要です。

運動

激しい運動は気管支喘息の発作を誘発する可能性があるので注意が必要です。適切な治療を受け、症状をコントロールすることで、発作を起こさずに適度な運動ができるようになります。運動やスポーツは、医師の指導の下で行うようにしてください。

ストレス解消

ストレスや緊張などの心理的要因が発作を誘発することがあります。日頃からストレスをできるだけためないように発散し、生活習慣を改善するよう心がけましょう。