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糖尿病内科(5F)

Diabetes

診療時間

5Fで診療を行っております。

診療
時間
9:00~
12:30
14:30~
18:00
-
※最終受付(午前・午後)診療時間終了の30分前
休診日…日曜午後

当院の糖尿病内科に
ついて

糖尿病内科では、糖尿病や血糖値が高めで糖尿病予備軍とされる方々の専門的な診療を行っております。当院では、日本糖尿病学会認定の糖尿病専門医が、個々の状態に応じた治療を提供しています。気になる症状や不安がある方は、お気軽にご相談ください。

糖尿病内科で
対応する症状

  • 急激に体重が減った
  • 倦怠感が取れない
  • 喉が常に渇く
  • トイレが近い(頻尿)
  • 手足がむくむ
  • 手足が痺れる

など

上記は、糖尿病でよく見られる症状になります。ただし、糖尿病は進行するまで自覚症状の乏しい病気のため、健康診断などで「血糖値が高い」と指摘を受けましたら早めにご相談ください。

糖尿病とは

食事で摂取した糖質は、体内でブドウ糖に変換され、細胞が活動するための重要なエネルギー源として使われます。消費されずに残ったブドウ糖は、脂肪として体内に蓄えられます。このプロセスを調整しているのが、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンです。インスリンが不足し、うまく働かない場合、血液中のブドウ糖が増加してしまいます。こうした状態が長く続くと、高血糖が引き起こされ、糖尿病といった病気になります。糖尿病になると、血管に負担がかかり、様々な合併症のリスクが高まります。なお、糖尿病には、1型糖尿病や2型糖尿病をはじめ、いくつかの種類があります。

糖尿病の種類

1型糖尿病

1型糖尿病は、自己免疫反応によって膵臓のβ細胞が破壊され、インスリンがほとんどまたはまったく分泌されなくなる病気です。その結果、体が血中のブドウ糖をエネルギーとして利用できず、血糖値が高くなります。主に子どもや若年者に発症し、発症原因には遺伝的要因やウイルス感染などが関与するとされています。治療には、外部からインスリンを注射することが必要です。定期的な血糖値の測定と、食事や運動のバランスが重要であり、適切な治療を続けることで健康的な生活を送ることが可能です。

2型糖尿病

2型糖尿病は、インスリンの分泌量が不足したり、インスリンの効果が低下したりすることで血糖値が上昇する病気です。中高年に多く見られますが、最近では若年層にも増加しています。主な原因として、肥満や運動不足、食生活の乱れなどが挙げられます。初期段階では、生活習慣の改善や経口薬で血糖コントロールが可能ですが、進行するとインスリン注射が必要になる場合もあります。早期診断と適切な治療が、合併症のリスクを減らすために重要です。

妊娠糖尿病

妊娠糖尿病は、妊娠中に初めて診断される高血糖の状態を指します。妊娠に伴うホルモンの変化がインスリンの働きを妨げることで発症します。妊娠中期から後期にかけて見られることが多く、一時的なものが多いですが、放置すると母子ともに健康に悪影響を及ぼす可能性があります。治療は、食事管理や運動療法が基本で、必要に応じてインスリンを使用することもあります。妊娠糖尿病の既往歴がある場合、将来2型糖尿病を発症するリスクが高まるため、産後も適切な管理が求められます。

糖尿病の合併症

3大合併症

糖尿病網膜症

網膜は、光を受けて映像を電気信号に変換し、脳へ伝える重要な役割を持つ部分です。この部位には細い血管が多く集まっており、糖尿病の影響でこれらの血管が損傷すると、視神経や視細胞にダメージが及びます。これが糖尿病網膜症であり、中途失明の主な原因のひとつとして知られています。進行はゆっくりですが、症状が現れるまで気づきにくいため、血糖値が高いと指摘された場合は、内科的な治療に加えて定期的な眼科への受診も重要です。

糖尿病性神経障害

糖尿病による血管障害は、特に末梢の細い血管に影響を及ぼしやすく、末梢神経の損傷を引き起こします。そのため、手足のしびれや麻痺といった神経障害が生じることがあります。主な症状には、手足のしびれ、冷え、熱感、かゆみ、痛みなどが含まれます。また、男性では勃起障害が見られることもあります。特に心臓から遠い足先は障害を受けやすく、足指に潰瘍ができて最悪の場合、切断に至ることもあるため注意が必要です。

糖尿病性腎症

腎臓は血液中の老廃物をろ過し、尿として体外に排出する重要な器官です。この機能を担う部分には細かな血管が密集していますが、糖尿病による血管障害が進行すると、これらの血管が損傷し、老廃物が十分に排出されなくなります。その結果、腎機能が低下し、最悪の場合、体内に毒性物質が蓄積して尿毒症に至り、生命に危険をもたらします。腎機能不全が進行すると、定期的に人工透析が必要となり、生活の質が大きく低下することになります。

その他の合併症

心筋梗塞

心筋梗塞は、心臓に酸素と栄養を供給する冠動脈が動脈硬化によって狭くなり、血流が滞ることで発症します。これにより、心筋への血液供給が不十分になり、最初は狭心症といった症状が現れ、さらに進行すると心筋に深刻なダメージが生じます。糖尿病になると、神経の障害によって痛みを感じにくくなることがあり、無痛性心筋梗塞と呼ばれる自覚症状の乏しい状態になることもあるため、特に注意が必要です。

閉塞性動脈硬化症

閉塞性動脈硬化症は、手足に血液を送る動脈が硬化し、末梢に酸素や栄養が届きにくくなることで発症します。特に足の動脈に起こりやすく、しびれや冷え、痛み、さらには歩行困難を引き起こす間欠性跛行が見られます。さらに進行すると、傷が治りにくくなり、皮膚に潰瘍ができるなど、QOL(生活の質)に大きな影響を与えることもあります。糖尿病になると、動脈硬化が進行しやすいため、早期の対策が重要です。

大血管障害

糖尿病によって血糖値が高い状態が続くと、血管に強い負担がかかり、動脈硬化が進行しやすくなります。冠動脈や頸動脈などの大きな動脈が動脈硬化を起こすと、心筋梗塞や狭心症といった心疾患、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害を引き起こし、生命に危険をもたらします。また、足に閉塞性動脈硬化症が発症すると、歩行困難など生活の質にも深刻な影響が及ぶことがあります。偏った食事や運動不足などの生活習慣を見直し、血糖値を安定させることが重要です。

脳梗塞

糖尿病が進行すると、脳への血液供給が滞り、脳梗塞が発生するリスクが高まります。脳の血管が詰まることで、片麻痺、言語障害、記憶障害などの多様な症状が現れ、発症部位により症状の重さや種類が異なります。糖尿病を発症し、血糖コントロールを怠ると、脳梗塞による後遺症が深刻化することがあるため、早期の血糖管理と適切な治療が不可欠です。

糖尿病の診断と治療

糖尿病の診断は、血糖値の測定をはじめ、血液検査にて行います。また、糖尿病の合併症を発症していると疑われる場合、超音波検査など必要に応じて各種検査を行っていきます。
なお、糖尿病の治療は、薬物療法のほか、規則正しい生活を送ること、食事の見直し(食事療法)などが行われます。

薬物療法

生活習慣の改善のみで血糖値のコントロールが難しいと判断した場合、薬を使用した治療を行っていきます。糖尿病で使用する薬としては、下記のように大きく3つに分けられます。

経口血糖降下薬

スルホニル尿素薬(SU薬)

グリベンクラミド、グリメピリドなどが代表的です。膵臓のβ細胞を刺激し、インスリンの分泌を促します。食事の前に服用するのが一般的です。低血糖を起こすリスクがあるため、注意が必要です。

ビグアナイド薬

メトホルミンが代表的です。肝臓での糖新生を抑え、筋肉や脂肪組織でのインスリンの働きを改善します。体重の増加を抑え、低血糖のリスクが比較的少ないため、初期治療によく使用されます。

チアゾリジン薬

ピオグリタゾンが代表的です。筋肉や脂肪組織でインスリンの働きを改善し、血糖値を下げます。インスリン抵抗性を改善しますが、体重増加や浮腫を引き起こす可能性があります。

DPP-4阻害薬

シタグリプチン、アログリプチンが代表的です。インスリンの分泌を促し、グルカゴンの分泌を抑制するホルモン(インクレチン)の働きを高めます。食後の血糖値上昇を抑え、低血糖のリスクが低いのが利点です。

SGLT2阻害薬

カナグリフロジン、ダパグリフロジンが代表的です。腎臓での糖の再吸収を抑え、尿中に糖を排泄することで血糖値を下げます。体重減少や血圧の改善にも効果があり、心血管リスクの低下も期待されます。ただし、脱水や尿路感染症に注意が必要です。

α-グルコシダーゼ阻害薬

アカルボース、ボグリボースが代表的です。小腸での糖の吸収を遅らせ、食後の血糖値上昇を抑えます。食事中や直後に服用します。ガスやお腹の張りなどの副作用があることがあります。

インスリン療法

経口薬では十分な効果が得られない場合や、1型糖尿病のようにインスリンの分泌が不足している場合には、インスリン注射が必要です。インスリン療法には以下のタイプがあります。

超速効型インスリン

アスパルト、リスプロが代表的です。食事前に注射し、短時間で血糖値を下げます。食後の血糖上昇を抑える目的で使用されます。

速効型インスリン

ヒューマリンRが代表的です。食前に投与し、比較的速やかに血糖値を下げますが、超速効型よりも作用の持続がやや長めです。

中間型インスリン

ヒューマリンNが代表的です。 持続的に血糖を下げるため、1日2回の投与で使用されることが多いです。

持効型インスリン

グラルギン、デテミルが代表的です。1日1回の注射で安定して血糖値を下げる長時間作用型インスリンです。基礎インスリンとして、食事と無関係に一定の効果を持続します。

混合型インスリン

速効型インスリンと中間型インスリンの混合製剤です。食事前に注射し、食後の血糖をコントロールしながら、一定時間の基礎インスリン効果も提供します。

その他

GLP-1受容体作動薬

GLP-1というホルモンの作用を模倣し、インスリン分泌を促進し、食後の血糖値を低下させます。また、食欲を抑える効果もあり、体重減少にも役立ちます。

血圧管理

糖尿病患者様は高血圧も併発しやすいため、血圧の管理が重要です。ACE阻害薬やARBなどが使用されます。

脂質管理

血中の脂質(コレステロールや中性脂肪)の異常も糖尿病患者様には多く見られるため、スタチンなどの薬剤で管理します。

食事療法

糖尿病の食事療法は、血糖値を安定させるためにバランスの取れた食事を心がけることが重要です。特に、糖質の過剰摂取を控え、食物繊維を多く含む野菜や、良質なタンパク質、脂質をバランスよく取り入れます。また、食事の回数や量を一定にし、ゆっくりと食べることで血糖値の急上昇を防ぎます。適正なカロリーを守り、体重管理を行うことも重要です。

運動療法

運動療法は、血糖値を下げ、インスリンの働きを良くするために重要です。ウォーキングや水泳、サイクリングなど、軽度から中等度の有酸素運動が推奨されます。週に150分程度の運動を目安に行うことで、血糖コントロール、体重管理、心血管の健康維持にも繋がります。継続することがポイントです。

担当医師

城川 泰司郎Shirokawa Taijiro内科 城川 泰司郎

内科城川 泰司郎Shirokawa Taijiro 

経 歴

2008年

東海大学病院 臨床研修プログラム

2011年 筑波大学病院 総合診療科 病院総合医コース
2013年

水戸協同病院 総合診療科

2015年

水戸協同病院 感染症科

2016年

東京医科大学病院 臨床検査医学科

2018年

千葉大学医学部付属病院 総合診療科

2020年

昭和大学病院 膠原病内科

2021年

関東労災病院 感染症内科

2023年

医療法人社団WHMクリニックプラス高円寺

2025年

西荻窪駅前クリニック