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水虫(白癬)

Athlete's foot

水虫(白癬)とは

水虫(白癬)とは水虫とは正式には白癬といわれ、白癬菌という真菌の一種が皮膚表面の角層に寄生することで様々な症状を引き起こす感染症です。主に家庭内を素足で行動することが多い方や、プールや銭湯、ジムなどの共用施設を利用している方が感染するケースが多く見られます。ほとんどは足に感染しますが、ごく稀に顔や頭部、身体、陰股部、殿部などに感染することもあります。白癬菌に感染すると、患部から鱗屑という肉眼では確認できないほどの微小な角質が剥がれ落ち、その際に痒みや痛みなどを伴うこともあります。また、白癬菌はその後も数ヶ月間皮膚下に潜伏し、その後再発することもあります。

水虫(白癬)の種類

足白癬

趾間型 足の指の間が赤くただれる、皮がむけるなどの症状を引き起こします。
小水疱型 足の裏に小さな水泡が生じ、強い痒みを伴って皮がむけるなどの症状を引き起こします。
角質増殖型 足裏やかかとの皮膚が硬化・肥圧化し、かかとにひびが入るなどの症状を引き起こします。

爪白癬(爪の水虫)

爪白癬とは、足の爪の一部分が白濁し、爪から粉状の角質が剥がれ落ちる病気です。他にも、爪の表面が白く変色する表在性白色型というタイプがあります。ほとんどは足の爪に発症しますが、手の指先が湿りやすい体質の場合には、稀に手の爪に爪白癬を発症するケースもあります。手の爪の場合は爪カンジダ症と類似した症状を引き起こすため、医療機関を受診して鑑別を行うことが重要です。

体部白癬(ゼニタムシ)

体部白癬とは、白癬菌が足の裏ではなく顔や身体、手足などに感染する病気です。体部白癬の場合は、丸い輪のような形状をした発疹が現れる特徴があります。体部白癬を引き起こす白癬菌には様々なタイプがあり、ペットから感染するミクロスポルム・カニスや格闘技によって感染するトリコフィトン・トンスランスなど特殊なものもあります。

股部白癬(インキンタムシ)

股部白癬とは、白癬菌が股の付け根〜太ももの内側に感染する病気です。足の爪や手の爪から感染するケースが多く、発症すると丸い輪のような形状をした発疹が現れる特徴があります。

頭部白癬(シラクモ)

頭部白癬とは、白癬菌が頭部に感染する病気です。発症すると患部が円形に脱毛する特徴があります。体部白癬と同様に、ペットや格闘技によって感染するケースが多く見られます。

水虫(白癬)の検査

水虫の検査では、向けた皮や爪、水ぶくれなど症状を起こしている部分の一部を採取して、顕微鏡で白癬菌の有無を確認します。検査は5分ほどで終了するため、すぐに結果が分かります。
ただし、市販の水虫薬などを使用すると検査結果が正確に出ない恐れがあるため、検査をご希望の際は、2週間以上の市販薬の使用を避けてご来院ください。

水虫(白癬)の治療

塗り薬

抗真菌剤

足白癬や体部白癬部、股部白癬の治療では、主に坑真菌剤の塗り薬を使用します。使用し始めると徐々に皮膚の角質が剥がれ落ちて症状が改善します。ただし、ある程度症状が治まったからといって自己判断で治療を中止してしまうと、残留している白癬菌が再活性化して再発する恐れがあるため、患部の角質が完全に入れ替わるか、再検査によって根治が確認されるまでは治療を継続するようにしましょう。
なお、患部がただれを起こしているなど症状が重度の場合には、症状が改善するまで一時的にステロイド剤などを併用することもあります。

飲み薬

抗真菌薬

抗真菌薬は服用するタイプの坑真菌剤です。ただし、この薬には肝障害や血球減少などの副作用を起こす恐れがあるため、服用中は定期的に血液検査を行って経過観察する必要があります。また、現在抗うつ薬や抗精神病薬を服用中の場合には使用できないこともあるため、あらかじめご了承ください。

水虫(白癬)の予防・
生活上の注意

水虫は私生活のあらゆるシーンで感染する恐れがある病気です。そのため、水虫の予防には生活習慣の改善が効果的です。
下記は、当院が推奨している主な生活習慣の改善事項となります。

足を乾燥させる  風呂上りは入念に体を拭いて、水分を残さないようにしましょう。
体を清潔にする スポーツなどで汗をかいた際にはこまめに拭き取るようにしましょう。また、シャワーや入浴時には体の隅々まで洗いましょう。特に足の指は感染を起こしやすいため、指の間まで入念に洗うよう心がけましょう。
靴や靴下の湿気を避ける むせやすい靴を履いていると感染を起こしやすくなるため、靴は通気性の良いものを選ぶようにしましょう。可能であれば、日常的に履く靴は2足以上用意し、履いてない靴はしっかり乾燥させるよう心がけましょう。
白癬菌に感染した場合 白癬菌は共用施設のスリッパやサンダル、マットなどを介にして感染が拡大します。そのため、自身が感染した際には、根治するまでは共用施設の利用は控えましょう。また、家族内で感染者が出た場合には、タオルの共用なども避けるようにしましょう。その他、自身が感染していない状態でも共用施設などを利用した場合には他者から感染する可能性もあるため、ご利用後には早めにシャワーや入浴を行い、足の隅々までしっかりと洗うようにしましょう。